北斗星
あさ、5時30頃目が覚めた。寝台の上段で揺れが大きいはずなのだが、なかなかよく眠れた。狭いが、いったん横になってしまうと結構眠れる(個人差がありそうだが)
6時30分の食堂車開店を目指し、服を着替える。
6時25分に、食堂車の横のロビーカーで待機する。目の前を二人組の男性が横切っていく。彼らも食堂車利用だろう。続いておのやんも食堂車に入っていく。
「どうぞ〜いらっしゃいませ」の声で迎えてくれた。席は自由なので、当然進行方向の向きに座る。
和定食と洋定食があり、値段は共に1,600円だ。和定食が数が少なく限定でプレミアムがありそうなのだが、ここは敢えて洋定食にした。「食堂車で洋食」というものに憧れていたおのやんにとっては当然の選択であろう。
料理の内容はごくありふれたものであったが、雰囲気の内容はありふれていないものである。なんと言っても食事をとりながら列車の車窓を楽しむことが出来るのだ。これはいくら金をかけても簡単に実現できるものではない。
なんと言っても、全国で3列車しか無いからである。
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次回は、ディナーも予約しようと堅く心に誓った。
30分近く朝食を楽しみ、席に戻ると程なく大宮到着。じきに終着上野駅である。今回の旅のほとんどが終わったことになる。
ここで、在来線で尾張一宮まで行こうか、新幹線にしようか、バスにしようか迷ったが、中央線経由で行こうと決めた。
中央線には特急「あずさ」が新宿〜塩尻〜松本方面へ走っている。これで塩尻まで行き、塩尻からは特急「しなの」で名古屋へ出る計画である。この2列車の切符を小樽で購入したのだ。
「あずさ」利用にはもう一つの意味がある。旧国鉄車両183系が、この12月をもって使用されなくなるのだ。国鉄時代に作成された美しいヘッドマークが無味乾燥なLED表示になってしまうのだ。このヘッドマークを撮影する意味もあった。
そのため、わざわざ、東京で3時間ほど時間を潰さねばならなくなり、秋葉原へ出た。青森へ旅立つ前にねらいを付けていた、DVDソフト「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー(ポスター付き)」を購入した。
それから、新宿まで出たが、結構時間がぎりぎりだった。このころになると金が底を尽き始め、この日の昼食は松屋の牛めしである。(吉野家が良かったのだが・・無いのだ)
ここで、183系特急「あずさ」(車両)とヘッドマークを撮影し、その列車に乗り込んだ。気がつくと甲府はとっくにすぎていて、片岡氏が以前住んでいた地を見ることは出来なかった。
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無事に塩尻に着き、名古屋方面の特急「しなの」に乗り込み、気がついたときには既に名古屋市内であった。
切符は尾張一宮まで購入していたが、手元に残すため、敢えて名古屋駅で途中下車し、一宮(今伊勢駅)まで名鉄で帰ってきた。
この切符は札幌→尾張一宮(経由:千歳・東北・中央東線・中央西線・東海道)というもので、この「東北(東北本線)」が含まれていることが非常に重要である。
なぜなら、新幹線八戸開業で、東北本線の一部は第三セクター化し、この切符は購入出来なくなるからである(というより、路線が存在しなくなるからである)。
この切符はいつまでも大切に保存しておきたいものである。
ひょんなことから、このような一人旅をすることになったが、滅多に行けないだけに欲張っていろんな所へ行こうとしてしまった。それはそれで良かったが、北海道という県全体が観光地であるところは、一カ所滞在型(それが出来なければ、せめて一カ所2日)の旅行が良いと思う。
このような遠くへの旅はなかなか行けないだろうが、もし行けるチャンスがあれば、後悔しない旅にしたいと思う。