伝統の東海道ブルートレイン
 寝台特急富士・はやぶさ撮影記 平成20年1月29日

しかし、予定通過時刻になっても、来る気配が無い

「ふじぶさ」通過後に到着すると思われる列車が既に何本も到着していた。

おかしい・・遅れているのかな?

まぁ、長距離列車が遅れるのは珍しいことではないので、ゆったり構えてはいたが、30分が過ぎ、1時間が過ぎても来ない。その間、通常の列車は何事も無いように到着している。
携帯からネットの列車遅延情報を見ても、「通常通り運転されている」文字しか出てこない。
テレホンサービスを聞いても「通常通り」とのアナウンスのみだ。

予定時刻から2時間が過ぎようとした頃、痺れを切らしてJR東海のオペレーターに電話をかけた。

「すんません、今日の寝台特急富士は定刻どおり走っているのでしょうか?」
「少々お待ちください」

結構待たされた。でも、待たすと言うことは、何か起こったのではないだろうか。

「お待たせしました。富士は山陽区間の遅れのため(←記憶があやふや)、名古屋駅を3時間遅れで出発しています」
「東京には向かっているんですね!ありがとう」

3時間遅れか・・並大抵の遅れじゃないな〜。あと1時間くらいだな。

確実にこちらに向かっていることが分かって、一安心。

到着する列車で試し撮りをし、構図は完璧になった。

ちょうどこの頃、保線係の人が集まり、駅構内の保線作業が始まった。フレーム内に入ったら・・と思うと少々焦ったが、工事箇所が微妙に構図の外側だったので、胸を撫で下ろした。

その時、上りホームの自動案内音声が

「まもなく〜番線を寝台列車が通過します(←記憶があやふや)」

おっ、ようやく来るのか! 

にわか雨が降っていた富士川駅ホームもこの時は止んでいた。
時間は10時30分近くで明るい。
空は曇りで影が発生しない。
他に同業者は居ない。

の最高のシチュエーションで、我が愛機ニコンD200のシャッターが鳴り響いた。

「よっしゃ〜!。よっしゃ!よっしゃ!」

思わず叫んでいた。

準備してから4時間弱、ようやく目的の「ふじぶさ」を撮影出来たのだ。

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よくよく見ると、後ろが切れている!!!(涙)
鉄道写真家は、技術と忍耐力を持っているんだなぁ。おのやんは忍耐力しか無い。
でも、列車が遅れたお陰で周囲が明るくなり、高速シャッタースピードが切れて良かった。

こんなシーンはもう撮影できないんだろうなぁ(時間的、体力的、地域的)。

と、思いながら 駅を出て、フラフラになりながら道の駅富士川まで戻る。そこからサービスエリアに入り、車に機材を放り込んだ時には、疲れきって、富士宮焼きそば定食しか食べられなかったぜい。

この後、富士インターまで進み、すぐ折り返して帰宅の途に着いたのでした。

そして帰宅後、平成20年3月改正では「ふじぶさ」は無くならないということを知ったのでした。

まぁ、いざ廃止が決定すると、とんでもない状態になりそうだから、今回の撮影は、これはこれで正解だったのだろう。
多分、おのやんの腕では、これ以上の物は撮れそうにないや