さぁ、「はくつる」だ!
廃止対象列車の1本目である。
上野駅には、廃止を惜しむファンが何人か来てカメラのシャッターを切っている。私も負けじとシャッターを切る。
ファインダーを覗くと人は変わる、とはよく言ったもので、「一枚撮ったら早くどけ」「じゃまだ!」「※?!×△(書けない・・)」と、心の中で毒づいていた。
ぼろぼろの車体(こんなのには乗りたくないよね〜) |
ひととおり撮影が終わり、列車を見渡してみると、経年劣化が激しく、車両によっては塗装が浮かび上がり剥がれているものもある。金がないんだなぁと少し悲しくなる。
列車に乗り込んで指定された座席(ベッド)に行く。う〜ん、狭い。
以前、寝台特急を利用したときはA寝台個室(グリーン車)だっただけに、今回のB寝台(一般寝台)の狭さは初体験である。ま、たまには庶民の移動手段を利用してみることにしよう。
それにしても今回、なぜ寝台特急の乗車率が悪いのか分かったような気がする。
自分でベッドメイキングしなければならない座席兼寝台(せまい) |
とにかく、貧乏臭いのだ。6,300円(B寝台)も取るくせに、ベッドは狭い(荷物置き場の確保すらままならない)、ベッドメイキングも自分でしなければならない、と高い割に利用者に負担を強いられる部分が多すぎる。
今回の旅行で使うホテルは五千円代で朝食混みのところもあるし、自分でベッドメイキングをする宿など聞いたことがない。
はくつるで食べた弁当と茶(とビールを隠し持っている) |
と、ブチブチ思いながら駅弁とビールで胃袋を満たし、眠りにつくこととする。寝てしまえば(個人差もあると思うが)、割と眠れる寝台であった。(ちなみに下段である。上段の眠りごこちは帰りに体験することとしている)
「はくつる」は青森が終着駅だが、当初盛岡で降りることとしていた。目的の「はつかり」を撮影するには始発駅である盛岡が一番良いからだ。慣れた土地なら線路際で撮影もするのだが、未経験の土地でのそれは、賭である。
事前の下調べで一カ所見当を付けていたのだが、駅から近いかどうかも分からない。
盛岡に近づいた。どうしよう? え〜い、行っちゃえ! と、乗り過ごし、次の停車駅一戸に行くことにした。寝台特急の停車駅だから、結構大きな駅だろう、と考えていたのだが大違い!小さな駅だった。JR木曽川駅と同じ位の規模だった。
この駅で初めて体験し、以後JR東日本の駅で思ったことだが、トイレに紙がある!これはある意味凄いことではないだろうか。JR東○も見習って欲しい。